吹雪きで まえに進めず 



目がくらんで 立ち尽くす




















そんなところで ジッとしてちゃだめだ。






目がくらんだなら 



叫ばなければ












さもなければ



雪の女王に 連れて行かれてしまうよ
















彼女はねらってる



目を


身体を


声だって  なんだって。










つかまっちゃいけない










吹き荒れる白い雪は みんな


彼女に奪われたものばかり。





よく目をこらしてごらんよ


あれのどれかひとつだって 見覚えがあるはずだから













いいかい



だからね、


叫ばなければ不可ないんだよ






とられては不可ないんだ



いいかい、きみ。







決して 



彼女に渡すんじゃないよ。












吹雪の夜


出会った少年がそんな話をした。






吹雪がやむころ



やっぱり 彼も消えていて







けっきょく


雪の女王に奪われたものが何だったのか


彼にきくことは できなかった。









ぼくは どうしても


知りたかった。








だって


それでも  ぼくは


叫ばなかったんだから。