魚に恋した魚のはなし
『
恋は した方の負け
』
そんなことは 知っているのです
あなたが居た時間が大好きで
夢中で夢をみたのです
ある日に出会って
それは 運命
そう信じて疑わなかった私を
あなたは 怒らなかったじゃありませんか
だから
恋をしたのです
けれど
あなたは行ってしまって
どれほど経ったのか 私には数えられませんから
まだ
待っているのですよ
私の居る海に 帰ってきて
そう 海鳥にも頼んだのに
未だ 逢えぬままに
私は あの海で
何度目かの季節を迎えるところです
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